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意見書・決議の詳細情報

議第11号 生物多様性の保全・ネイチャーポジティブの対策の強化を求める意見書

発議案番号
議第11号
提出者
広田丈夫
賛成者
鈴木由和  
芝野勝利  
菊地慶太
議決年月日
令和5年6月19日
結果
原案可決

内容

 地球上には無数の生態系が存在し、地球上の様々な環境を安定させる基盤となっており、我々の生活は生物多様性・自然資本なしに成り立たない。しかしながら、近年、人類史上これまでにない速度で生物多様性が失われているが、生物多様性の損失はイメージがしづらく、その危機意識が広く共有されているとは言えない。
 このような状況を受けて、1993年に生物多様性条約が発効し、昨年12月には、同条約の第15回目の締約国会議COP15が開催され、2030年までに生物多様性を回復軌道に乗せる(ネイチャーポジティブ)という新たな世界目標が採択された。今こそ、私たちの経済社会活動の基盤となっている生物多様性を持続可能なものにしていくために、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」の実現が不可欠である。
 わが国でも、この新目標に対応した生物多様性国家戦略を策定し、全省庁が協力して国際社会をリードする「ネイチャーポジティブ」の実現に向けた取組を進めようとしているが、その主体は地域であり地方自治体であると考える。
 よって政府においては、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」の実現に向け、次の事項について地方自治体や地域のNPO等への支援の強化を強く求めるものである。
1 気候変動の影響と生物多様性の損失は密接に関連しており、その両方に対して投資を
 進めていくことが重要である。脱炭素関連の予算が増額される一方で、生物多様性関連
 の予算についても必要な額を確保し、生物多様性に対する社会全体の認識を高めていく
 こと
2 2030年までに陸と海の30%を保全する「30by30」の実現に向けて、国立
 公園・国定公園等の保護地域の拡張や、OECM(事業者など民間が保有している生物
 多様性保全に貢献する区域)の認定を推進する等、地域との連携のもと取組を加速化す
 ること
3 すべての子どもたちが自然にふれあう機会を創出するため、環境教育や自然保護を推
 進する地域の人材育成を支援すること。また、NGO等とも連携し、学校や園庭の敷地
 内に設けられた生きものの暮らしを支える場所である「学校・園庭ビオトープ」の普及
 を促進すること
4 廃棄物や汚染を削減し、製品と資源の循環利用を促すサーキュラーエコノミーは、脱
 炭素や生物多様性と並ぶ環境政策の三本柱のひとつであり、これらは互いに親和性が高
 いと認識している。そのため、地域におけるサーキュラーエコノミー分野におけるバイ
 オマスの持続可能性、製品のライフサイクル全般での環境負荷低減等の取組を支援する
 こと
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 令和5年6月19日
埼玉県草加市議会 
 内閣総理大臣  様
 財務大臣  様
 文部科学大臣  様
 環境大臣  様

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