請願第1号 (平成18年) 介護保険制度における見直しを求める請願について
平成18年2月23日
平成18年3月1日
瀬戸健一郎
有賀正義
浅井康雄
大野ミヨ子
新井貞夫
吉沢哲夫
趣旨
鍼灸マッサージが業として介護予防に参画出来る様にして下さい。
理由
介護保険制度は、平成12年(2000年)4月に施行以来、6年目を迎え、現在、厚生労働省社会保障審議会介護保険部会において来年度の介護保険制度の見直しに向けて審議がかさねられております。
その中で今後、高齢化が急速に進展し、高齢者をめぐる状況も大きく変化することが予測されます。特に介護予防の推進が重要な課題の一つとなっており、要介護状態になる前の段階から統一的で効果的な介護予防サービスを提供するものとしています。
これまで、国家資格を有する鍼灸マッサージ師は、介護保険制度においては機能訓練指導員として、また、老人保健法においては機能回復指導員として入所者の機能訓練に従事するほか、医療保険においては維持期リハビリを担う等、介護・医療の立場から自立を支援して来たところであります。
今後においては、介護予防プランに東洋医学(未病を治す)の考え方を取り入れ、真の介護予防・リハビリテーションに効果のあるプログラムの提供も必要と思われます。
特に高齢者の中には、運動すると疼痛が出現するケース、筋肉の硬さがあり効果的な運動が出来ないケース、血液循環の悪さにより疲労の回復が悪く運動を続けられないケース、また尿漏れや、うつ症状などにより、集団に適応できないケース等、個別ニーズへの対応を余儀なくされるケースが多々あります。
これらの場合に集団単位で対応すると、拒否反応を起こすケースが多く、かえって閉じこもりを助長してしまう恐れも考えられます。
転倒や閉じこもりの原因の多くは下肢筋力の低下、自律神経不調和による眩暈、尿失禁などが考えられ、鍼灸マッサージはこれらの症状に対し、血液循環を改善させることにより運動機能(筋持久力)や柔軟性の向上、自律神経調整機能の向上、および痛みの軽減、尿漏れ(頻尿)などに効果を発揮し、転倒予防、閉じこもり防止をすることができます。鍼灸マッサージは、科学的にもその効果は証明されております。
鍼灸マッサージ師の役割は、その施術をすることにより運動習慣の継続を促し、活動性を向上させ、介護予防の趣旨に即した貢献ができることと考えます。
ところが、来年度の介護保険制度の見直しにおいて介護予防の推進が課題であるにもかかわらず、そのための計画策定に鍼灸マッサージ師の果たす役割がなんら考慮されていないのが現状であります。
つきましては、鍼灸マッサージ業務を介護予防給付に組み入れていただけるよう国に対し意見書の提出をお願い申し上げます。
また、予防介護の充実と積極的な健康づくり体制の確立を図る施策として、鍼灸マッサージを取り入れた新しい福祉政策を、草加市独自の展開としてお考えいただき、介護保険サービスの分野及び一般施策分野に創設していただけますよう請願いたします。