議第12号 「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書
平成26年9月17日
提出者
中山 康
賛成者
浅井 昌志
大久保 和敏
平野 厚子
関 一幸
「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書
上記の議案を別紙のとおり、草加市議会会議規則第14条第1項の規定により提出します。
議第12号議案
「危険ドラッグ」の根絶に向けた総合的な対策の強化を求める意見書
昨今、「合法ハーブ」等と称して販売される薬物、いわゆる「危険ドラッグ」を吸引し、呼吸困難を起こしたり、死亡したりする事件が全国で相次いで発生している。特に、その使用によって幻覚や興奮作用を引き起こしたことが原因と見られる重大な交通事故の事案がたびたび報道されるなど、深刻な社会問題となっている。
危険ドラッグは、「合法」と称していても規制薬物と似た成分が含まれているなど、大麻や覚せい剤と同様に、人体への使用により危険が発生するおそれがあり、好奇心などから安易に購入したり、使用したりすることへの危険性が強く指摘されている。
厚生労働省は、省令を改正し、平成25年3月から「包括指定」と呼ばれる方法を導入し、成分構造が似た物質を一括で指定薬物として規制した。また、平成26年4月には改正薬事法が施行され、指定薬物については、覚せい剤や大麻と同様、単純所持が禁止された。
しかし、指定薬物の認定には数カ月を要し、その間に規制を逃れるために化学構造の一部を変えた新種の薬物が出回ることにより、取り締まる側と製造・販売する側で「イタチごっご」となっている。また、危険ドラッグの鑑定には簡易検査方法がないため捜査に時間がかかることも課題とされている。
よって政府においては、次のとおり、危険ドラッグの根絶に向けた総合的な対策を強化するよう強く求めるものである。
1 インターネットを含む国内外の販売・流通等に関する実態調査及び健康被害との因果関係に関する調査・研究の推進、人員確保を含めた取り締まり体制の充実を図ること
2 簡易鑑定ができる技術の開発を初め、鑑定時間の短縮に向けた研究の推進、指定薬物の認定手続の簡素化を図ること
3 薬物乱用や再使用防止のために、「危険ドラッグ」の危険性の周知及び学校等での薬物教育の強化、相談体制・治療体制の整備を図ること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年9月17日
埼玉県草加市議会
内閣総理大臣 様
総務大臣 様
文部科学大臣 様
厚生労働大臣 様
国家公安委員会委員長 様