議第11号 介護保険制度における新たな地域支援事業の導入に係る意見書
提出者
大久保 和敏
賛成者
浅井 昌志
佐 藤 勇
関 一幸
議第11号議案
介護保険制度における新たな地域支援事業の導入に係る意見書
現在、国においては、第6期介護保険事業計画を視野に、これまで個別給付として実施してきた介護予防給付について、市町村が実施している地域支援事業に段階的に移行させ、新しい地域支援事業として包括的に実施する方向で検討が進められている。
介護予防給付やこれまでの地域支援事業については、介護状態の改善と、悪化の予防のため、市町村の現場で要支援者などに対して介護予防の取り組みが進められている。介護サービス受給者のうち3割程度は要支援者であり、また、介護予防給付も4,000億円を超える額となっており、介護予防の取り組みは大きな役割を果たすようになってきている。また、介護予防給付を担う事業所も地域の中で育ってきており、大きな力となっている。
こうした状況の中で、急激な制度変更は、現場の事業者や市町村に大きな混乱をもたらすことになる。
よって政府においては、以下の項目について、十分配慮の上、特段の取り組みを図るよう強く求めるものである。
1 新たな地域支援事業の導入に当たっては、市町村の介護予防事業の機能強化の観点から、市町村の現場で適切に事業を実施できるよう、手引書の作成、先進的な事例の周知、説明会や研修会を通じた丁寧な説明を行うこと
2 特に、介護給付とあわせて事業を実施している事業者などに対して、円滑な事業移行ができるよう適切な取り組みを行うこと
3 これまでの地域支援事業については事業費の上限が設定されていたが、新たな地域支援事業への移行に伴い、上限設定については適切に見直し、事業の詳細については市町村の裁量で自由に取り組めるよう配慮すること
4 新たな地域支援事業の実施に当たっては、住民主体の地域づくりなどの基盤整備が重要であり、こうした市町村における環境整備にあわせて適切な移行期間を設けるとともに、地域のマネジメント力の強化のため必要な人材の確保等については、消費税財源を有効に活用すること
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年12月17日
埼玉県草加市議会
内閣総理大臣 様
総務大臣 様
厚生労働大臣 様