議第3号 国民の申請権を侵害し、餓死や孤立死を生み出す生活保護法「改正」案の見直しを求める意見書
提出者
平野 厚子
賛成者
大野 ミヨ子
今村 典子
斉藤 雄二
佐藤 憲和
議第3号議案
国民の申請権を侵害し、餓死や孤立死を生み出す生活保護法「改正」案の見直しを求める意見書(否決)
現在、国会に提出されている生活保護法「改正」案は、申請という制度利用の入り口で生活保護の締めつけを強め、申請権と人権を侵害するものである。
「改正」案は、1これまで可能であった口頭での申請を認めず、資産や収入、扶養の状況などの書類提出を義務づけ、A当事者間の話し合いを原則としている扶養について、扶養が困難な理由の報告を義務づけ、扶養義務を事実上の条件とし、B就労の強要と、新たに健康状態や家計支出などの調査強化、C不正受給の罰則強化と差し押さえの制度化、D医療扶助削減などを内容としている。
2012年1月に札幌市白石区で、三度も相談窓口を訪れていたにもかかわらず、「懸命な求職活動をする」ことを求められた40歳代の姉妹が病死・凍死するという悲しい事件が起きたばかりである。
「改正」案はこうした違法な「水際作戦」を「法制化」するものであり、生活保護を利用できる人の2割程度しか利用できていない状況をさらにひどくし、餓死や孤立死を生み出すことになりかねない。
よって政府においては、国民の生存権を危うくする生活保護法「改正」案の見直しを行うよう求めるものである。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年6月19日
埼玉県草加市議会
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣 様