議第18号 暮らせる年金の実現を求める意見書
提出者
宇佐美 正隆
賛成者
佐藤 勇
芝野 勝利
浅井 昌志
大野 ミヨ子
新井 貞夫
議第18号議案
暮らせる年金の実現を求める意見書
高齢者の中で、所得が公的年金のみの世帯は約60%にも上る。お年寄りの生活を支える大きな柱は年金であり、老後生活における年金の重要性は改めて確認するまでもない。
しかし、年金を受給していても低年金の場合が少なくない。高齢者世帯の年間の所得分布は、100万円未満が15.7%であり、6世帯に1世帯が100万円未満である。また、100万円から200万円未満は27.1%である。特に高齢の女性単独世帯の所得の低さは際立っており、3世帯に1世帯は年間所得が100万円未満であり、50万円未満という世帯も35万世帯にも上る。
所得が十分でないために生活保護を受ける高齢者も増しており、日本の年金制度が高齢期の貧困を防ぐという意味において、十分に機能していない実態も指摘されている。
今後、高齢者の所得をどう保障していくのか、また、明らかに生活保護に比べて低い現行の老齢基礎年金の給付水準をどう見直していくのかが一つの課題となっている。
よって政府においては、将来の安心をより確固としたものにするため、2004年の年金改革を踏まえ、「暮らせる年金」の実現を目指して、新たに創設される「日本年金機構」のもと、より安心で信頼できる年金制度へと改革を進めるべく、次の事項について特段の取り組みを行うよう強く求めるものである。
1 基礎年金の国庫負担割合を平成21年4月から2分の1に引き上げること
2 基礎年金の加算制度の創設や受給資格期間の10年までの短縮、追納期間の延長など、無年金・低年金対策を拡充すること
3 高齢者の就労を促進し所得向上に資するよう、在職老齢年金制度の見直しを行うこと
4 障害基礎年金等の配偶者、子の加算制度を見直すこと
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成20年12月17日
埼玉県草加市議会
内閣総理大臣 様
厚生労働大臣 様